「しっかり寝たはずなのに、疲れが取れない」
そう感じることはありませんか?
疲労を回復するには、疲労の正体を知る必要があります。
疲労の正体がわからなければ、正しい休息もできないからです。
日本疲労学会の定義によれば、疲労とは
「運動などの身体的な作業による負荷、
あるいはデスクワークなど精神的な作業による
負荷を与えられたときにみられる作業効率の低下現象」だそうです。
このようになるのは「仕事や運動でエネルギーを消費するから」と思いがちですよね。
ですが実際には、エネルギーの枯渇で疲労が生じるのではなく、
身体作業による疲労も、精神作業による疲労も、
すべて「脳の自律神経の疲れ」であることが明らかになっているのです。
自律神経が疲れるとはどういうことでしょうか?
自律神経とは、呼吸や心拍数、消化吸収、血液循環などの生体機能を調整している神経です。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2つの系統があり、交感神経は身体を活動的にする働きがある一方、
副交感神経は身体を休息させる働きがあります。
デスクワークなどでの精神的ストレスは、交感神経が高ぶり、自律神経に負担がかかります。
また運動による疲労は、肉体の疲労ではなく心拍や呼吸、体温を調整する自律神経への負荷が増大します。
自律神経の細胞を酷使すると、たくさんの酸素を必要とします。
細胞が酸素を消費すると活性酸素が発生し、これが自律神経の細胞自体を錆びさせてしまいます。
細胞が錆びれば自律神経の働きも低下し、仕事の効率も下がります。
つまり疲労とは、「自律神経の機能低下」であり、そしてその原因は活性酸素なのです。